2026/01/22
| 読み方 | きのうほう |
|---|---|
| 英語表記 | inductive approach |
| 関連カテゴリ | 質的研究の基礎 |
帰納法とは
帰納法とは、個別の事例やデータから共通するパターンを見出し、一般的な理論や概念を導き出す思考方法である。
質的研究のコード化・カテゴリー化は、この帰納法に基づいている。複数のインタビューデータから共通するテーマを抽出し、より抽象的な概念へと積み上げていく。
具体例
5人の看護師にインタビューした結果、全員が「夜勤明けの会議がつらい」と語ったとする。この個別の発言から「勤務体制への不満」という共通概念を導き出すのが帰納法である。反対に、「勤務体制に不満があるはずだ」という仮説を立てて検証するのは演繹法となる。
データの解釈という工程
帰納法は、データから理論を導き出すまでの間で、データの解釈の過程を経る。同じデータでも、解釈の仕方によって導かれる理論は変わるのがそれだ。
これはバイアスの問題でもあるが、同時に研究のオリジナリティの源泉でもある。だから解釈に良し悪しはない。大切なのは、自覚的に解釈すること。自分がどのような視点でデータを見ているかを意識し、説明できる状態を保つことだ。
→ 帰納法における「データの解釈」|理論はここで顔色を変える
よくある疑問
帰納法と演繹法の違いは?
帰納法は「データ→理論」、演繹法は「理論→検証」の方向で進む。質的研究は主に帰納法、量的研究は主に演繹法を用いることが多いが、厳密に分かれるわけではない。

