質的研究のコード化・カテゴリー化を体系的に解説|実践ガイド

帰納法とは|質的研究 用語集

time 2026/01/21

読み方 きのうほう
英語表記 inductive approach
関連カテゴリ 質的研究の基礎

帰納法とは

帰納法とは、個別の事例やデータから共通するパターンを見出し、一般的な理論や概念を導き出す思考方法である。

質的研究のコード化カテゴリー化は、この帰納法に基づいている。複数のインタビューデータから共通するテーマを抽出し、より抽象的な概念へと積み上げていく。

具体例

5人の看護師にインタビューした結果、全員が「夜勤明けの会議がつらい」と語ったとする。この個別の発言から「勤務体制への不満」という共通概念を導き出すのが帰納法である。反対に、「勤務体制に不満があるはずだ」という仮説を立てて検証するのは演繹法となる。

データの解釈という工程

帰納法は、データから理論を導き出すまでの間で、データの解釈の過程を経る。同じデータでも、解釈の仕方によって導かれる理論は変わるのがそれだ。

これはバイアスの問題でもあるが、同時に研究のオリジナリティの源泉でもある。だから解釈に良し悪しはない。大切なのは、自覚的に解釈すること。自分がどのような視点でデータを見ているかを意識し、説明できる状態を保つことだ。

帰納法における「データの解釈」|理論はここで顔色を変える

よくある疑問

帰納法と演繹法の違いは?

帰納法は「データ→理論」、演繹法は「理論→検証」の方向で進む。質的研究は主に帰納法、量的研究は主に演繹法を用いることが多いが、厳密に分かれるわけではない。

関連用語

この記事を書いた人

タイナーズ 代表 西山勝之

タイナーズの代表者。2006年以来、議事録作成は元より、整文、要約、質的研究素材づくりなど、広く言語に関わる業務の陣頭指揮を執っている。言語学を応用した研究領域の大学院既卒者(修士)。表現のニュアンスを大切にしている。